
親子で学ぶお金の話
はじめに:お金の正体、子供に説明できますか?
私たちは毎日お金を使っています。しかし、「お金って結局なんなの?」と子供に聞かれたとき、自信を持って答えられる大人はどれくらいいるでしょうか。
今回ご紹介する『おカネの教室』は、そんな素朴かつ難解な問いに、物語形式で挑んだ一冊です。
もともとは、著者がご自身の娘さん(小学生)に伝えたいことを書いた物語だそうですが、その内容は大人にとっても目からウロコの連続。
Amazonや書店でもロングセラーとなっている話題作です。
対照的な二人が挑む「おかしなクラブ」の謎
物語の主人公は、ごく普通の家庭で育った男の子と、超お金持ちの家に生まれた女の子。
一見、恵まれているように見える女の子ですが、実は彼女は実家の家業(パチンコ店や高利貸し)に対して、「世の中の役に立っていないのでは?」という複雑な葛藤を抱えています。
そんな二人が、とある「おかしなクラブ」での奇妙な授業を通じて、お金の正体を解き明かしていきます。
女の子が抱く嫌悪感や疑問は、私たち大人が心のどこかで感じている「お金儲け=汚いこと?」というバイアスとも重なります。彼女が悩みながらも家業と向き合っていく姿は、単なる児童書の枠を超えたドラマがあり、大人の胸をも打ちます。
衝撃の最終課題:「6つ目の手段」とは?
このクラブ活動では、毎回ユニークな課題が出されますが、中でも圧巻なのが最終課題です。
「お金を手に入れる方法は6つある。稼ぐ、盗む、もらう、借りる、増やす。あと一つは何か?」
どうでしょう、皆さんは思いつきますか?
ヒントを言うなら、それは『信用』という言葉に繋がっていきます。
しかし、この物語の真価は、答えを知ることではありません。「正解は〇〇です」と教わるだけなら、ネット検索で十分です。
そうではなく、登場人物たちと一緒に悩み、仮説を立て、「なぜそれが答えになるのか?」という思考のプロセスを追体験することにこそ、本書の価値があるのだと思います。
結論:親子で読んで、議論してほしい一冊
読み終わった後、きっと誰かと語り合いたくなるはずです。
「お父さんは、お金ってなんだと思う?」 そんな会話が食卓で生まれたら、それこそが最高の金融教育ではないでしょうか。
これからお金と付き合っていくお子様はもちろん、お金に振り回されがちな大人にこそ、手にとっていただきたい本です。