賢く生きるためのお金の知恵

『貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』 橘 玲(著)

なぜ、「雇われている」だけでは豊かになれないのか

「一生懸命働いているのに、手取りが増えない」

「給料明細を見るたび、引かれる税金と社会保険料の高さにため息が出る」

もしあなたがそう感じているなら、それはあなたの努力が足りないからではありません。「雇われる(サラリーマン)」というゲームのルールそのものが、資産形成に不利になっているからです。

橘玲氏のベストセラー『貧乏はお金持ち』は、そんな格差社会を逆転するための「裏攻略本」とも言える一冊です。

本書が提案するのは、転職でも出世でもありません。「サラリーマンでありながら、法人(会社)を持つ」という、コペルニクス的転回の生き方です。

最強の生存戦略:「マイクロ法人」とは何か?

「会社を作る」と聞くと、社員を雇って、オフィスを借りて……と大ごとのように聞こえますが、本書が勧めるのはそうではありません。

 【マイクロ法人】= 株主は自分一人、社長も自分一人、社員はゼロ。

つまり、実態は個人と変わらないけれど、法的な「ハコ」として会社を持つスタイルです。

著者は、これからの時代は「雇われる」というマインドを捨て、自分自身を人的資本とする「株式会社 自分」として生きるべきだと説きます。

そのための具体的なツールが、マイクロ法人なのです。

なぜ法人化すると「お金持ち」になれるのか?

法人化の最大のメリット、それは「税金のコントロール」です。

日本の税制において、サラリーマン(給与所得者)は税金を天引きされた後の「残りカス」で生活しなければなりません。経費として認められる範囲も極めて限定的です。

しかし、法人は違います。

法人は、売上から「経費」を引き、残った利益に対して税金がかかります。そして、この「経費」の範囲が、個人よりも圧倒的に広いのです。

本書では、「所得の分散化」という魔法のようなテクニックが紹介されています。

  1. 税率の差を利用する: 個人の所得税は累進課税(稼ぐほど税率が高くなる)ですが、法人税は所得の大小に関わらずほぼ定率。
  2. 人格を増やす: 自分(個人)と会社(法人)、さらには家族を役員にすることで、一つの財布に入っていた収入を複数の財布に分けます。これにより、全体の税率を劇的に下げることが可能になります。

「お金持ち」とは、たくさん稼ぐ人ではなく、「賢く税金をコントロールして、手元に多く残す人」のことなのです。

法人の設立は、スマホを買うより安い?

「でも、会社を作るなんて大変でしょう?」

そう思うかもしれませんが、実は今の時代、会社を作るのは驚くほど簡単です。

株式会社にこだわらず「合同会社」などの形態を選べば、設立費用は6万円~10万円程度。資本金も1円から可能です。極端な話、最新のiPhoneを買うよりも安く、自分の会社を持つことができるのです。

もちろん、サラリーマンの場合は「副業禁止規定」などの壁はあります。

しかし、不動産投資や株式投資を行うための「資産管理会社」という名目であれば、認められるケースも少なくありません。

本書の初版は2010年頃ですが、「マイクロ法人」を活用して賢く生きるという本質的な価値は、副業解禁が進む現代において、むしろ輝きを増しています。

サラリーマンという安定した「守り」を持ちながら、マイクロ法人という「攻め」の武器を持つ。このハイブリッドな生き方こそ、現代最強の生存戦略と言えるでしょう。


【ご提案】あなただけの「資産管理会社」を作りませんか?(㈱あせっとびるだーず)

本を読んで「法人化に興味が出た!」という方も、実際に行動に移そうとすると、様々な疑問が浮かぶはずです。

  • 「自分の副業レベルで、法人化するメリットはある?」
  • 「会社にバレずにやるにはどうすればいい?」
  • 「資産運用をするための『プライベートカンパニー』はどう作る?」

法人化は強力な武器ですが、設立のタイミングや運用方法を間違えると、かえってコストがかかることもあります。

「株式会社あせっとびるだーず」には、机上の空論ではない、生きたノウハウがあります。

なぜなら、当社自体がもともと「資産運用のための法人」として設立された経緯があるからです。 私たちは、自ら実践してきたからこそわかる「設立のコツ」や「運営のリアル」を知っています。

当社の独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)が、あなたの資産状況や副業収入を分析し、「法人化すべきかどうか」「どう活用すれば資産が最大化するか」をシミュレーションいたします。

ただの節税相談ではありません。あなたの人生を経営するための「戦略会議」です。

マイクロ法人という「エンジン」を積んで、資産形成のスピードを加速させましょう。

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