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【書評】なぜ「損切り」はできないのか?投資の勝敗を分ける『リスクの心理学』とメンタル管理術

2025 12/19
読書日記 経済や科学、その他の本
2023年12月11日2025年12月19日

投資に関わる心理的な問題を解決する!

『リスクの心理学 不確実な株式市場を勝ち抜く技術』 アリ・キエフ(著)

はじめに:「頭ではわかっているのに体が動かない」投資の正体

投資の世界には、古くから伝わる「黄金のルール」があります。

『損失は小さく抑え、利益はできる限り伸ばす(損小利大)』

短期トレーダーであれ、長期投資家であれ、この言葉を知らない人はいないでしょう。 しかし、これほどシンプルで有名なルールなのに、実践できている投資家はほんの一握りです。なぜでしょうか?

「もう少し待てば戻るかもしれない(損切りできない)」 「せっかくの利益が減るのが怖い(早すぎる利食い)」

いざトレード画面を前にすると、知識や分析力といった「理性」は吹き飛び、不安や恐怖といった「感情」が支配してしまうからです。

今回ご紹介する『リスクの心理学 不確実な株式市場を勝ち抜く技術』(アリ・キエフ著)は、そんな私たちがどうしても乗り越えられない「心の問題」にメスを入れた一冊です。

投資で勝つために必要なのは、チャート分析の技術だけではありません。自分自身の心を知ることこそが、最強の武器になるのです。

リンク

投資の最大の敵は「不確実性=リスク」への恐怖

本書では、投資家が陥るパニックの原因を「リスク=不確実性」であると定義しています。

私たちは「わからないこと」に対して、本能的に強烈なストレスを感じます。

どんなに素晴らしい投資手法を学び、知識で武装しても、相場の未来は誰にもわかりません。その「わからなさ」に直面したとき、脳は危険信号を出し、冷静な判断をシャットダウンさせてしまうのです。

その結果、どうなるか。

  • ポジションの取りすぎ: 一発逆転を狙ってリスク許容度を超える。
  • 塩漬け株: 損失を確定させる痛みに耐えられず、思考停止する。
  • 高値掴み: 乗り遅れる不安から、焦って飛びつく。

これらはすべて、知識不足ではなく、「心の暴走」が原因です。本書は、こうした非合理的な行動パターンを心理学の側面から冷徹に解き明かしていきます。

私たちは「機械」にはなれない。だからこそ……

では、感情を殺してロボットのようにトレードすればいいのでしょうか? 著者の答えは「NO」であり、「そもそも不可能」だと言っています。

人間である以上、恐怖や不安を完全に消し去ることはできません。心理学を学んでも、ドキドキする心臓を止めることはできないのです。

本書が提案するのは、感情を消すことではなく、「感情を客観的に観察する(モニタリングする)」技術です。

感情に飲み込まれるのではなく、「あ、今自分は恐怖を感じているな」と、もう一人の自分が観察するような状態を作ること。これこそが、人と機械の違いであり、人間がリスクと付き合うための唯一の方法です。

今すぐ実践できる!メンタルを強化する「記録術」

本書には、感情を客観視するためのユニークかつ実践的なトレーニング方法が紹介されています。特に印象的なのが以下の2つです。

  1. 投資日記をつける
    単に「いくら儲かったか」ではなく、「その時どう感じたか」「なぜそのポジションサイズにしたのか」という心の動きを記録します。これを読み返すことで、自分がどんな時に冷静さを失うか、自分の「負けパターン」が見えてきます。
  2. 不安な時間をストップウォッチで計る
    これは非常に面白い提案です。トレード中に不安を感じたら、実際にストップウォッチを押して「不安を感じている時間」を計測してみるのです。 「今、自分は3分間も不安に怯えていたのか」と数値化することで、感情を客観的なデータとして処理できるようになり、パニックを防ぐ効果があります。

「心地よいと感じるポジションサイズはどれくらいか?」を知ることも、この記録から始まります。

まとめ:心の弱さを認めた人だけが、生き残れる

投資で失敗する人の多くは、自分の心が引き起こすエラー(誤作動)に無自覚なまま市場に参加し続けています。それでは、いつか必ず致命的な失敗をしてしまいます。

『リスクの心理学』は、私たちにこう教えてくれます。

「不安を感じるのは悪いことではない。その不安をどう扱うかが問題なのだ」と。

自分の心の弱さを認め、それを管理する技術を身につけたとき、あなたの投資パフォーマンスは劇的に変わるはずです。

リンク

【ご提案】「感情」に振り回されない投資、できていますか?(㈱あせっとびるだーず)

本書にある通り、自分ひとりで自分の心をコントロールするのは、非常に難しいことです。特に、暴落時や予想外の事態が起きたとき、誰でもパニックになり冷静な判断ができなくなります。

そんな時、「客観的なアドバイスをしてくれるパートナー」がいれば、結果は大きく変わります。

当メディアを運営するFPオフィス㈱あせっとびるだーずでは、あなた専属のファイナンシャルアドバイザーとして、感情に左右されない「長期的な資産形成のプランニング」をサポートしていきます。

  • 今の投資方法で本当に合っているのか不安
  • いつも感情的な売買をして損をしてしまう
  • 第三者の冷静な視点で、家計と資産状況を診断してほしい

そう感じている方は、ぜひ一度、私たちのマネー相談をご利用ください。 一人で悩まず、プロと一緒に「心の余裕」を持てる資産運用を始めませんか?

? [客観的な視点で資産を守る。FP相談・資産運用サポートの詳細はこちら]

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この記事を書いた人

田仲 幹生のアバター 田仲 幹生

生命保険会社、税理士事務所での勤務を経てファイナンシャルアドバイザーとして独立。数多くの相談者に向き合ってきた経験と、自身が実践する資産運用のノウハウを活かした個別相談やマネー講座が好評です。

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