【警告】「新NISAは全員やるべき」の罠!所得が少ない人・無職の人が使うと損するかもしれない理由を徹底解説

「新NISA(ニーサ)がこれだけブームになっているんだから、自分も早く始めなきゃ!」 そう焦っていませんか?
テレビやSNSでは「新NISAは全員がやるべき神制度」として紹介されています。しかし、あえてはっきりお伝えします。
「個人の所得が少ない人(無職や扶養内パートの方など)」にとって、新NISAは使う意味がないどころか、むしろ大損するリスクを抱える可能性があります。
なぜ、みんなが良いと言う新NISAで損をしてしまうのか?
今回は、そのカラクリと新NISA最大のデメリットを、お金の初心者にも分かりやすく徹底解説します!
そもそも「新NISA」とは?(非課税の本当の意味)
本題に入る前に、多くの人が勘違いしている基本をおさらいしておきましょう。
新NISAとは、投資で得た利益にかかる税金をゼロにする「非課税のハコ(口座)」のことです。(中には投資信託のことをNISAだと勘違いされている人もいたりします。)
通常、特定口座などの課税口座で運用していると、投資で利益が出た場合には、その利益に対して20.315%の税金が引かれます。
- 通常の口座(課税): 10,000円の利益が出たら、約 2,000円が税金として引かれ、手元に残るのは約 8,000円。
- 新NISA口座(非課税): 10,000円の利益が出ても税金は0円。10,000円が丸ごと手元に残る。
さらに、この利益が大きくなればなるほど(例えば利益が 1,000,000円なら節税額は約 200,000円)、よりNISAの節税効果を感じられるようになります。
しかし、この大前提をひっくり返す事実があります。
「そもそも、最初から税金を払わなくていい人」だったらどうなるでしょうか?
なぜ「所得が少ない・無職の人」に新NISAは不要なのか?
結論から言うと、「年間の合計所得が基礎控除額(原則 48万円)を下回る無収入・低収入の人」は、そもそも投資の利益に対しても所得税を支払う必要がありません。
「でも、特定口座(源泉徴収あり)で運用していたら、勝手に約20%の税金が引かれちゃうでしょ?」と思うかもしれません。
確かに、証券会社で「特定口座(源泉あり)」を選んでいると、自動的に税金が引かれます。しかし、所得が基礎控除以下の人であれば、「確定申告」をすることで、引かれた税金を後から丸々取り戻す(還付を受ける)ことができるのです。
つまり、新NISAという特別な口座を使わなくても、通常の課税口座で「確定申告」をすれば、実質的に「税金ゼロ(非課税)」を達成できます。
この「税金がゼロになる具体的な基準」は、「金融所得(投資の利益)を含めたすべての合計所得金額が、年間 48万円(基礎控除)以下」であることです。
具体的にイメージしてみましょう。
他に収入がない無職の人が、1,000万円を投資で運用し、年間 4%のリターンを得たとします。この場合の年間収入は 40万円になります。
これは基礎控除の 48万円以内にきれいに収まるため、確定申告をすれば税金は丸々手元に戻ってきます。
また、仮に大きな含み益が出ている場合であっても、一括ですべて売却するのではなく、年間の利益(確定利益)が48万円以下になるように少しずつ売却(取り崩し)すれば問題ありません。
ざっくりといえば、分配金(配当)を出さない投資信託で運用して、毎月4万円ずつ取り崩すような形にすれば、年間利益を基礎控除以下に抑えながら賢く生活費に充てることができます。
「じゃあ、どっちの口座を使っても税金ゼロなら、念のため新NISAを使っておけばいいんじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、それどころか、所得が少ない人が新NISAを使うと、新NISAが持つ「最大のデメリット」の直撃を受けてしまうのです。
新NISA最大の落とし穴:損失が出たときの「損益通算」ができない
新NISAには、あまりメディアで語られない致命的なルールがあります。
通常の口座(特定口座や一般口座)であれば、投資で損をしてしまった場合、以下のような「お助けルール」が使えます。
1. 損益通算(そんえきつうさん)
同じ年に、ある取引で100,000円の利益が出て、別の取引で100,000円の損失が出た場合、これらを相殺して「利益は0円(税金も0円)」にすることができます。
2. 繰越控除(くりこしこうじょ)
今年 100,000円の損が出たら、確定申告をすることで、その損失を最長 3年間繰り越せます。来年 100,000円の利益が出たときに、去年の損と相殺して税金をタダにできます。
しかし、新NISAではこれが一切できません!
新NISA口座で買った銘柄を売却し、仮に100,000円の損失を出してしまっても、税法上その損失は「存在しないもの」として扱われます。
そのため、以下のような最悪のシナリオが起こり得ます。
- 特定口座(課税):200,000円の「利益」が出た(税金が約 40,000円かかる)
- 新NISA口座: 200,000円の「損失」が出た
この場合、本来なら差し引きプラマイゼロですが、新NISAの損失は切り捨てられるため、「トータルでは損をしているのに、特定口座の利益に対して不必要な税金 40,000円を支払わなければならない」という事態になってしまうのです。
投資は、常に儲かるわけではありません。損をするリスクと隣り合わせだからこそ、この「損失の切り捨て」は新NISAの恐ろしい落とし穴です。
【超重要】「税金」と「健康保険」の扶養はルールが違う!確定申告に潜む二重の罠
ここで、所得が少ないパートの方や専業主婦(主夫)の方に、最も気をつけてほしいポイントをお伝えします。
先ほど、「特定口座(源泉あり)で引かれた税金は、確定申告すれば取り戻せる」と言いました。 しかし、これには非常に複雑な「扶養外れ」のリスクが伴います。「税金の扶養(所得税)」と「社会保険の扶養(健康保険)」で、ルールが全く異なるためです。
① 「税金」の扶養(配偶者控除など)
- 確定申告をしない場合: 証券会社で「特定口座(源泉あり)」を選び、確定申告をしなければ、いくら利益が出てもあなたの「所得」にはカウントされません。そのため、配偶者(パートナー)の税金の扶養から外れることは絶対にありません。
- 確定申告をした場合: 税金を取り戻すために確定申告をしてしまうと、その利益があなたの正式な「所得」として表に出てしまいます。結果として、配偶者控除から外れてしまい、世帯全体で見ると大赤字になるリスクがあります。
② 「健康保険」の扶養(いわゆる130万円の壁)
健康保険の扶養は、税金とは全く違う独自のルール(健康保険組合ごとのルール)で動いています。
- 原則としてのルール: 多くの健康保険(協会けんぽなど)では、株や投資信託の「一時的な売却益」は、生活を維持するための「恒常的な収入」とはみなされないため、基本的には扶養の判定に影響しません。ただし、毎年定期的に入ってくる「配当金」は恒常的な収入とみなされ、130万円基準(月額約 10.8万円)に合算されて扶養から外れる原因になることがあります。
- 健康保険組合による「厳しい独自ルール」に注意: 一部の健康保険組合(大企業の健保など)では、確定申告の有無に関わらず、独自の「検認(扶養確認)」の際に証券会社の「年間取引報告書」などの提出を求められることがあります。この場合、売却益も含めたすべての投資利益が「収入」とみなされ、130万円を超えた時点で扶養を外されてしまうケースがあります。
せっかく特定口座の税金(還付金)を取り戻そうとしたり、利益を上げたりしても、社会保険の扶養から外れて自分で健康保険料や国民年金を支払うことになれば、一瞬で大損してしまいます。
※今回取り扱っているケースでは、すべての収入が基礎控除の48万円以下の場合なので、確定申告しても扶養から外れる心配はありません。
結論:所得が少ない人は、NISAより前に「やるべきこと」がある
ここまでのお話をまとめましょう。
金融所得を含めたすべての所得を合算しても「基礎控除額(年間 48万円)」を超えないような方は、無理に焦って新NISA口座を開設する必要はありません。
通常の「特定口座(源泉あり)」で、確定申告をせずに運用するほうが、損が出たときに他の口座と相殺(損益通算)できるという点で、むしろ合理的で安全な場合があります。
「みんながやっているから」というブームに流される必要は全くありません。
投資に限らず、お金の管理において最も大切なのは、世間の流行りではなく、「自分の現在の収入、家計の状況、 そしてライフプランに合っているかどうか」です。
※注意 加入している健康保険組合によって、扶養にカウントされる収入の範囲は細かく異なります。不安な場合は、投資を本格的に始める前に一度、ご自身(またはご家族)が加入している健康保険組合の規約を確認するか、問い合わせておくことを強くおすすめします。
「なんとなく」の投資から、確信を持てる資産形成へ。
本当に必要な知識を身に付け、行動できるようになるために。
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