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『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』 品田一世 (著)

お金や家計に関する本

お金と幸福はイコールじゃない。

「幸せって何なのか。」

この本の著者にとっての幸せは、健康や家族で過ごすことにあるのだそうです。お金持ちになって、優雅に暮らすことが幸せだとは考えていません。

この本のタイトルにもある『カナダ式』、このカナダのもつ雰囲気こそが、まさにその幸福のイメージと考えているようです。

実際にカナダは、この幸福度が英語圏の国でトップなのだそうです。そして、カナダの人たちは、「自分自身が何を良いとするか、何に幸せを感じるかが非常に明確」なのだと言っていました。

ただし、だからと言ってお金がなくてもいいというわけではありません。

何に幸せを感じるとかとは関係なく、経済的な不安を抱えたままでは、幸せになれないことも事実です。

だからこそ、カナダは国として金融教育に力を入れているということのようです。

日本でも最近になって金融教育という言葉が取り上げられるようになってきましたが、現状ではまだまだです。

人生において何にお金がかかるのか、自分の幸せのためには、いくらのお金が必要なのか。日本人の多くは、そういったことを具体的に見積もることが出来ていません。

そのため、なんとなくぼんやりとした「経済的不安」を常に抱えてしまっているように感じます。

マスコミや金融機関の広告などを見ると、将来が不安になる話ばかりです。でも、実際にはそうではないことの方が多いものです。

自分にとって本当に価値あるものが何なのかがわかる。そして、そのためにはいくらのお金があればいいのかもわかる。経済的不安を軽減させることができるように、金融教育は欠かせないものなのかもしれません。

そしてその不安を軽減させた先に、私たちの幸福感があるのかもしれません。

この本の表紙には、「いつのまにか億り人になれる」なんて言葉が書いてありましたが、きっと重要なのはそこではないのではないかと感じました。

資産形成で経済的不安を減らす

「貯金による心の余裕があれば、人間関係の悩みも含めて全てのことにおおらかになれて、ストレスを感じなくなる」

貯金をしても、お金は使わなかったら意味はないという人もいます。

しかし、貯金があることで、心理的に余裕を持てることは間違いありません。これは米国の大学で行われた研究結果からもわかっている事です。

つまり資産形成をすることで、幸せだと思える環境が作りやすくなるというわけです。

ではその資産形成をどうやってするのか、それもカナダでは金融教育の中で教えられているということでした。

貯蓄、積立、そして複利という考え方。さらに言えば小学生ぐらいの時から、株価は動くという事を、身銭を切って学ばせている家庭もあるという話です。

資産形成の実践方法

この本の中心的部分ともいえる資産形成の進め方ですが。一言で言うなら、『S&P500のインデックスファンドに積立投資』となります。

S&P500は、米国を代表する株価指数です。米国の代表的な企業500社をまとめた株価の指数になります。

実はこの500社で米国の株式市場に上場している会社の時価総額の約80%にあたるといわれていて、ほぼ米国の会社をまるごと買ったような感じになっています。

そして、このS&P500という株価指数に連動することを目指して作られた投資信託が、S&P500のインデックスファンドになります。

このインデックスファンドに毎月積立をすることで、簡単に資産形成ができるというのが、この本の筆者の考えになっています。

米国という国の強さ、経済的にも、軍事力的にも、世界のトップです。その米国に投資をすれば、将来も安心と考えているようです。

そしてさらに言うならば、そのインデックスファンドは、ネット証券のSBI証券や楽天証券を利用して買うのが良いと言っています。

その理由は、「コスト」を少しでも減らすためです。

また、NISAの活用もおすすめしていました。投資の利益に対してかかる税金を減らすことで、さらに資産形成がしやすくなり、活用しない手はないと説明しています。

個人的な印象としては、正直、投資先の考え方には、ちょっと極端に肩入れしているのではと感じなくもありませんでした。

なんのエビデンスも感じない、感覚だけに偏ったような投資の考え方に、ちょっと戸惑う感じもありますが、これから投資を始めようと考えている人の、最初の一歩としては良いのかもしれません。

理論的な本のように内容がくどくなく、感覚的は話だけなので、初めての人でもわかりやすいのかもしれません。

ただ、本当に投資を始めるときには、この本はとっかかりとして読むのには良いとしても、他の投資の本も読んでみることを、個人的にはおすすめしたいと感じました。

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