PR

『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』 ジェームズ・クリアー(著)

経済や科学、その他の本

良い習慣は複利で伸びる?

「良い習慣を身につけたい。」というのは、誰もが考えることです。

本を読んだり、運動をしたり、こういった習慣が、良いことだというのは重々わかってはいるけれど、なかなか習慣化にならないなと感じている人の方が多いのかもしれません。

良い習慣をどうやって身につけたらいいのだろうか?

本書の内容は、そういう話です。

だいたい、良い習慣を身につけることで、一気にいい方向へ変われるというわけではない。

なかなか効果を感じない中で、反復を繰り返しながら、少しずつ変わっていくという事の方が多い。

ランニングを始めようと思っても、最初のころは、慣れていない人にとってはつらい日々が続くものです。でも歩きでもいいから少しづつ繰り返していると、次第に体が慣れてきて、少しずつ走れるようになってくる。数ヶ月ぐらいすると、長距離が余裕で走れるようになってくる。

習慣化というのは、どうしても、一気に効果がでるものではなく徐々に効果がみられるというものが多く、効果の見えない初期のうちに挫折してしまうことが多くなる。

しかし、一度習慣化してしまうと、どんどんうなぎ登りに効果が見えてくることがある。これこそまさに複利の効果といえるものです。

最初は歩いていた人が、1、2年後に42.195キロのフルマラソンに挑戦していたなんてこともあるものです。走ることに抵抗がない人でも、フルマラソンと聞けばすごいなと思うものです。

習慣化の力のすごさは、誰もが知るところです。しかしなかなかそれができない。

本書は、そんな疑問を抱えている人にとって、きっと役に立つ内容だと思います。

習慣化のロジック?

良い習慣を身につけるには、科学的なロジックがある。この本を読むと、改めてそのことに気づきます。

なぜ習慣化されるのか?、どうやって習慣化させるのか?、何が習慣化への障害となるのか?、その障害の取り除き方は具体的にどんな方法があるのか?

このようなことが的確に説明されています。

なかでも、最も重要なポイントかもしれないと思ったのが、『自分がどんな人になりたいのか』というしっかりしたアイデンティティーを持つという事です。

走るのが苦手な人が、2年後にフルマラソンに挑戦した。という場合でも、ランニングを始めるきっかけとなった最初のころは、フルマラソンなんて考えていなかったのかもしれない。

何となく、「運動をしなければ」という感覚から、歩き始めただけなのかもしれない。

でも、歩いている内に、体を動かすことに抵抗がなくなり、ちょっとだけジョギングしてみようと思ったのかもしれない。

ジョギングをしているうちに、知らず知らず距離が伸びていき、長距離が楽に走れるようになったのかもしれない。

長距離が走れるようになった自分に気づき、走ることが楽しくなり、フルマラソンに挑戦したいと思うようになったのかもしれない。

つまりは、最初からフルマラソンで走るという高いゴールを用意していたわけではないわけで、体を動かす時間を作りたいとか、いつまでも健康でいたいとか、街で走っている人を見かけて、自分もあのように走ってみたいと思ったからなのかもしれない。

何かを成し遂げたいという気持ちより、どうなりたいというイメージの方が習慣化はしやすいのだそうです。

習慣化って、明確なゴールがあるとそこに到達した時にやめてしまうことがあるような気がします。

それに、習慣として長くやっている間に、その習慣をやめさせようという不思議な力が作用してくることもあるものです。

それでも、その習慣を続けるためには、アイデンティティーと言うのがポイントになるんだなと思ったわけです。

良い習慣と言うのは、少しづつだけど、私たちにいい影響を与えてくれるものだと思います。そしてその影響は、複利のように高まっていく。

大きな変化よりも、ちょっとづつの改善。これが大きな成果をもたらしてくれる。

投資や資産運用でも同じことが言われています。世界的に有名な投資家のウォーレン・バフェットも似たような話をしていたことを思い出します。

よくよく考えると、バフェットは、意識しているのかどうかはわかりませんが、この習慣化という力をうまく使うことで膨大な資産を築いたのかもしれないとさえ思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました