不必要に老後に不安を感じていませんか?

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』 ビル・パーキンス (著)

あなたは「金持ち」になって死にたいですか?

「老後のために2000万円必要」「とにかく資産形成を」 世の中にはそんな言葉が溢れています。しかし、一度立ち止まって考えてみてください。

私たちは人生の中で、お金を「稼ぐこと」や「貯めること」には多くの時間を費やしますが、「いつ、どうやって使い切るか」を真剣に考えたことはあるでしょうか?

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』の著者ビル・パーキンスは、現代人に衝撃的な事実を突きつけます。

「多くの人が、死ぬ瞬間に資産がピークに達している。つまり、タダ働きをして人生を終えているのだ」と。

必死に働いて稼いだお金を使わずに死ぬこと。それは、そのお金を稼ぐために犠牲にした「あなたの貴重な時間(命)」を無駄にしたのと同じです。

本書は、ただの浪費を勧める本ではありません。人生の喜びを最大化するための、「お金の『正しい減らし方』」を説く一冊です。

「思い出」には配当がつく

なぜ、お金を使わなければならないのか?

著者は、お金を使うべき最優先事項は「経験」だと言います。

モノは買った瞬間が喜びのピークですが、「経験」は違います。

家族との旅行、友人との語らい、新しいスキルの習得。これらの経験は、その瞬間だけでなく、その後何十年にもわたって「あの時は楽しかったね」という「思い出の配当(メモリー・ダイビデンド)」を生み出し続けます。

しかし、ここには残酷なタイムリミットがあります。「老後にお金と時間ができたら世界一周しよう」と思っていても、その時に健康な体があるとは限りません。

  • 激しいスポーツを楽しむなら、若いうちに。
  • 子供と一緒に全力で遊ぶなら、彼らが小さいうちに。
  • 親と旅行に行くなら、親が歩けるうちに。

「いつか」ではなく「今」しかできない経験にお金を使うこと。それが、人生を豊かにする唯一の方法なのです。

資産の取り崩しは「45歳」から!?

本書の最も論争を呼ぶ提案の一つが、「資産の取り崩し開始時期」です。

多くの人は定年退職後(60代・70代)を想定していますが、著者は「45歳~60歳」が理想的だと提案しています。

「早すぎるのでは?」と思うかもしれません。しかし、体力・気力・時間、そしてお金のバランスが最も取れているのがこの時期なのです。

老後は、私たちが恐れているほどお金はかかりません。年齢と共に行動範囲は狭まり、物欲も減退します。 「老後不安」という実体のないお化けに怯えて、人生で一番輝ける45歳~60歳の時期に節約ばかりするのは、あまりにも勿体ないとは思いませんか?

死ぬときは「ゼロ」でいい。相続の新しい考え方

「でも、子供に遺産を残したい」 そう考える親心も否定はしません。しかし、本書はこう問いかけます。

「子供が60歳になってから大金を受け取るのと、30歳の時に受け取るのと、どちらが人生の助けになるだろうか?」

答えは明白です。

子供が住宅購入や子育てで最もお金を必要としている時期(30代~40代)に生前贈与する方が、お金の価値は何倍にもなります。 死んでから渡すのではなく、生きているうちに有効活用してもらう。これが「ゼロで死ぬ」ことの真意です。

まとめ:お金は「幸せ」に交換するための引換券

お金自体には価値はありません。お金は、経験や思い出、そして誰かの幸せと交換して初めて価値を持ちます。

「貯金残高」を増やす人生から、「思い出」を増やす人生へ。 この本は、あなたの凝り固まった金銭感覚を解きほぐし、人生の後半戦を鮮やかに彩るためのバイブルとなるでしょう。


【ご提案】本には書かれていない「日本版」の出口戦略を(㈱あせっとびるだーず)

「ゼロで死ぬ」。理屈はわかっても、「実際に使い切ってしまって、長生きしたらどうするの?」という恐怖を感じるのは当然です。

本書では、長生きリスクに備えるための金融商品についても触れられていますが、あくまで著者が住む「米国」の事情に基づいたものです。そのまま日本の年金制度や金融商品に当てはめられるとは限りません。

「株式会社あせっとびるだーず」では、あなたの資産状況とライフプランを元に、日本の制度に合わせた「日本版 DIE WITH ZERO」の具体策をご提案します。

私たちがなんとなく感じているお金の不安。でも、「ここまでなら大丈夫」というラインが見えれば、あなたはもっと自由に、人生を楽しむことができるはずです。

後悔のない人生を送るための「出口戦略」。私たちと一緒に作りませんか?

独立系ファインナンシャルアドバイザー㈱あせっとびるだーずのFP相談はこちら