老後2000万円問題は他人事じゃない。でも、必要以上に焦る必要はありません。

公的年金だけでは不足するとされる「老後2000万円問題」は、多くの人にとって大きな不安の種です。

しかし、この問題を乗り越えるために一攫千金を狙う必要はありません。大切なのは、正しい知識を身につけ、少しずつでも行動を始めることです。

この記事では、投資や資産運用に全く縁がなかった方でも、今日から始められる資産形成のステップを分かりやすく解説します。

資産形成のポイントは、毎月の貯蓄!

資産形成のポイントは「毎月の貯蓄額」!投資先の前にやるべきこと

資産形成を始めようと思い立ち、NISA口座を開設し、いざ投資を始めようとすると、「どの投資信託を選べばいいんだろう?」と迷ってしまう方は少なくありません。

インターネットで情報を探したり、家族や友人に相談したりしても、結局どれを選べばいいか分からず、「結局何も始められない」という事態に陥ってしまうこともあります。

しかし、この「何に投資をしたらいいのか」という問いは、実は資産形成において最も重要なことではありません。多くの場合、この段階でつまずいてしまうのには、もっと根本的なことを見落としていることが原因にあるのかもしれません。

そして、その根本的なこととは、「毎月いくら積み立てるか」を考えることです。

なぜ「毎月の貯蓄額」が重要なのか?

投資を始めたばかりの段階では、たとえ高い運用利回りが出たとしても、資産が増える額は思ったほど大きくありません。

例えば、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットでさえ、投資額が少なければ大きなリターンは得られません。

ウォーレン・バフェットの運用成績は年間約20%程度だと言われています。彼はこのリターンで世界トップクラスの資産家となり、投資の神様とも呼ばれるようになりました。

もし彼のように年20%という驚異的なリターンを出したとしても、投資額が10万円なら増えるのは2万円、100万円でも20万円にすぎません。

もちろん世界トップクラスの運用成績を私たち一般人が実現することは、現実的ではありません。

しかし、どんなに優れた運用成績を上げたとしても、そもそも投資に回すお金がなければ、資産は増えないという事実を私たちは知らなければなりません。

つまり、投資でお金を大きく増やすためには、運用成績以上に、そもそもの投資元本を増やすことが不可欠なのです。

だからこそ、資産形成を目指す人が最初にやるべきことは、運用利回りや投資先選びで悩むことではなく、日々の家計を見直して貯蓄額を増やすことなのです。

2000万円を目指す資産運用法とは?

運用成績を考える前に、毎月の貯蓄を増やすことが重要だということは理解できた。しかし、その貯蓄を運用しなければ、資産2000万円には到達しないのではないか、と思うこともあるでしょう。

では、現実的に2000万円に到達する資産運用とはどういうものなのでしょうか?

1. 貯蓄だけで65歳時に資産2000万円に到達するには?(40歳からスタート)

 月の積立額:67,000円 × 25年(65歳まで)= 2,010万円

2. 年利5%で運用しながら65歳時に資産2000万円に到達するには?

 月の積立額:35,000円 × 25年(65歳まで)+運用益(1,034万円)

ただ貯金するだけでも、毎月67,000円を貯金することができれば、65歳時に2,000万円に到達することができます。また、年利5%で運用しながらの積立であれば、月の積立額は35,000円で到達できそうです。

具体的な数字に落とすことで、2,000万円がそんなに遠い数字でもないのかもと感じられた人もいるかもしれません。また、35,000円の積立なら大丈夫かもと思った人はそれ以上に多いかもしれません。

年利5%を目指す資産運用とは?

月35,000円の積立はできそうに思えても、今度は「年利5%の運用ってどんな感じなの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

実は、年利5%の運用には、インデックスファンドと呼ばれる金融商品が有効です。

インデックスファンドとは、日経平均株価やS&P500といった特定の株価指数に連動することを目的とした投資信託です。

個別の銘柄を選んで市場平均を上回ることを目指すのではなく、市場全体の動きに合わせてパフォーマンスを得ることを目指すため、「平均点を確実に取る」ことができるのが大きな特徴です。難しい専門知識はほとんど必要ありません。

参考:『インデックス投資は勝者のゲーム』(ジョン・C・ボーグル著)

このインデックスファンドの中から、株式に投資をするものと債券に投資をするものを、一定の配分比率で組み合わせれば、年利5%は達成できる可能性が高いです。

また自分で資産配分するのが難しければ、投資信託として、株式と債券の比率を50:50で配分して運用するバランスファンドを利用することで、過去のデータから見ても、年率5%程度のリターンを期待することができそうです。

つまりは、資産2,000万円を目指すには、このバランスファンドに、毎月35,000円ずつ積み立てていけばいいという事になります。それだけで、25年後には2,000万円を超えていることが期待できます。

そう考えると、「老後2,000万円」も、決して焦る必要のない現実的な目標だと感じられるのではないでしょうか。資産形成は一朝一夕にできるものではありませんが、しっかりと計画を立てて、じっくりと行動していけば、誰にでも達成可能な数字なのだと感じます。


資産形成のプロに相談してみる?

以上のアドバイスを元に資産運用に取り組んでみようと思っても、なかなか最初の一歩が踏み出せないという人もいるかもしれません。

そのような場合には、資産形成のプロのアドバイスを受けてみるのも効果的です。

特に、特定の金融商品の取り扱いをしていない独立系のファイナンシャルプランナーに相談するのをおすすめしたいです。

彼らは、金融機関からのインセンティブを受け取らないことで、忖度のない完全な顧客の側に立ったアドバイスができる存在だからです。


弊社「株式会社あせっとびるだーず」は、特定の金融商品に偏らない中立的な立場でお客様の資産形成をサポートしています。

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