『バフェット帝国の掟』 ローレンス・A・カニンガム(著)

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投資の神様ウォーレン・バフェットの経営者としての姿?

投資の神様と呼ばれることもある著名投資家のウォーレン・バフェット。株式への投資によって世界トップクラスの資産を築いたまさに投資の世界の偉人です。

しかしウォーレン・バフェットは、最近は投資家としてだけではなくて、経営手法にも注目がされるようになってきました。

ウォーレン・バフェットが経営している会社は、バークシャーハサウェイという会社で、その時価総額は世界トップクラスとなっています。バフェットは、そのバークシャーハサウェイを通して投資を行っています。

著名な経営者や有名な会社の中にも、そのバフェットが経営するバークシャーハサウェイを真似して経営されている会社があり、代表的なところでは、グーグルの親会社であるアルファベットや、ソフトバンクの孫正義などが挙げられています。

本書の内容は、ウォーレン・バフェットの投資家ではなく経営者としての話になります。

著者のローレンス・A・カニンガムは、バフェット関連の書籍として有名な『バフェットからの手紙』の著者としても有名な人で、バフェット研究の第一人者といえます。

バフェットが経営するバークシャーハサウェイは、投資によってアメリカの時価総額トップ10に入るような巨大企業になりましたが、そのバークシャーハサウェイを率いているバフェットは、投資家としてだけでなく、経営者としてもやはり優秀だったようです。

バフェットの経営手法として重要なポイントは、『信頼域』?

バフェットの投資手法として有名な言葉に、『安全域』というものがあります。

この『安全域』は、バフェットの投資の師匠と言われる、ベンジャミングレアムの提唱した投資の原則の一つです。

これは、バリュー投資というスタイルにとって、とての重要な単語であり、バフェットの投資手法を代表する言葉でもあります。

この『安全域』という言葉をもじって、著者はバフェットの経営方針を『信頼域』という言葉を使って説明しています。

この信頼域とはつまり、「信頼できるものにすべておまかせ」というスタイルです。

バフェット流の経営は、昔から買収した企業の経営に口を挟まない。そもそも、投資をするときに経営者の質も投資するかどうかの重要項目として検討していると言われています。

「任せる」という経営スタイルは、純粋な起業家として、0から事業を作り地道に会社を育ててきたのではなく、投資家として経営の世界に入っていった人ならではの経営スタイルなのかもしれません。

ちなみにバフェットが保険や製造業といった事業を行っている子会社たちに対して関与している分野は、資産配分と経営者の報酬の決定ぐらいだという話です。

企業の風土や個性、方針を大切にし、不必要にそこに介入しない。

その結果、バークシャーハサウェイの企業としての在り方は、全体で管理している大きなデパートという感じではなく、商店街のように個々の企業体が集まったような組織体制になっていて、巨大組織にみられがちな官僚組織的病気にかかることがないという話です。

バフェットの考え方は、90歳を超える高齢になっても、今だ時代遅れとはならず、むしろまだまだ時代の先を行っているのかもしれません。

そんなバフェットに、またしても感服させられた本でした。

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