『億万長者だけが知っている教養としての数学世界一役に立つ数学的思考力の磨き方』 ヒュー・バーカー(著)

お金や家計に関する本

数学を学ぶと、億万長者になれる?

「数学を学ぶことで、億万長者になれるようになる?」と思ってしまうようなタイトルですが、億万長者になるのはそんな簡単な事ではありませんでした。

結局、本書の中にも出てきましたが、「億万長者になるための最善の方法は、お金持ちの状態から始めること」なのだそうです。「なんだよ、支離滅裂じゃないか!」と言いたくもなりますが、それが現実のようです。

残念ながら、この現実は数学的にも説明することができるそうです。そして、「数学的に説明できる」ということは、この世界の真理であることも意味します。どうやらこの世は、「億万長者になるためには、お金持ちであること」という支離滅裂のような話が現実のようです。

ただ、そうは言っても、「既にお金を持っているかどうかだけ」がお金持ちになれるかなれないかを決定づけているわけではありません。

あくまでも、すでにお金持ちであったほうのが、億万長者に『なりやすい』という話です。

そこで、「お金とはなんなのか?」という疑問にまで遡ってみて、お金を多く手に入れるため方法を考えてみる。

尚且つその方法を、「数学的なアプローチから考えてみよう」、というのがこの本の目的になります。

そして、数学的なアプローチから分かってきたことは、「お金持ちになるためには、数学的な知恵がとても役立つ」ということがわかってきました。

気になる投資と数学の関係?

お金持ちに近づくために『投資』をする。その投資と数学の関係を本書では説明しています。そして、本書で取り上げている投資と数学の話は、いわゆる『現代ポートフォリオ理論』になります。

現代ポートフォリオ理論とは、値動きの違う資産をいくつか組み合わせて保有することで、リターンをできるだけ下げることなく、投資資産全体の価格変動をマイルドにするということを数学的に考えた投資戦略です。

確かに、現代ポートフォリオ理論で考えられている発想は、「なるほど」と思わされるぐらいよくできています。これを考えたハリー・マーコウィッツは、この理論によってノーベル経済学賞も受賞しています。

しかし現実問題としては、残念ではありますが、現代ポートフォリオ理論を駆使して投資・運用しても、なかなかお金持ちの仲間入りはできません。結局のところ、現代ポートフォリオ理論というのは、お金持ちになるための理論ではなく、お金持ちが上手く運用するための投資戦略でしかありません。

本書でも指摘しているように、「人よりも裕福なお金持ちになるため」には、現代ポートフォリオ理論で実践されるような無難な投資戦略ではなく、もっとずっとリスクがある感じの、ボラティリティの高い方法、いってみれば「当たるかもしれない」といった運を利用する、まるでギャンブラーのような投資が必要になってきます。

そのことが本書を読むことでよくわかります。

人よりもお金持ちになるための、ギャンブラー的な賭け方

ギャンブラーと数学の知識として『ケリー基準』という話が載っています。

ケリー基準とは、期待値とオッズから適正な掛け金を計算する方法として、数学的に考えられたものですが、その考え方をざっくりと説明するなら。

「これは行けると思うチャンスを見つけたら、そこにできるだけ大きくかける」というものです。

この投資の考え方は、投資の神様ともいわれているウォーレン・バフェットが行っている投資法からも、似たものを感じています。

本書の中でもずばり、バフェットは『ケリー基準』をつかって投資をしていると言っていました。

ケリー基準の考え方は、ギャンブル的だと言われています。ですが、このケリー基準的投資アプローチが人よりもお金持ちになるためには、絶対的に必要になるという話は、なんとも言えない感想を持ちます。

人よりもお金持ちになるためには、投資ではなく、ギャンブル、いわゆる投機的アプローチが必要。この事実は、「投資は良くて、投機は悪い」というよく言われている話が、本当に正しい事なのかと疑問を呈しているようにも感じます。

結局、投資とギャンブル(投機)に、「どっちが良くてどっちが悪い」というのはなくて、そもそも両者ともその本質は、ほとんど同じということなのかもしれません。

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