
投資の哲学
はじめに:バフェット自身の言葉に触れられる貴重な記録
投資の神様ウォーレン・バフェットと、その右腕チャーリー・マンガー。彼らに関する書籍は山のように出版されていますが、実は彼ら自身が執筆した「教科書」はこの世に存在しません。
そのため、彼らの投資哲学を学ぶには、株主への手紙や、年に一度の「バークシャー・ハサウェイ株主総会」での発言を追うしかありません。
本書『バフェットとマンガーによる株主総会実況中継』は、まさにその株主総会の模様を30年分にわたり記録したメモです。
正直に申し上げると、筆者の解釈が入り混じっていたり、情報が断片的で読みづらい部分もあります。しかし、その「雑多なメモ」の中にこそ、今の金融業界の常識を覆すような、鋭い宝石が埋まっていました。
衝撃の事実:バフェットはノーベル賞理論を否定している?
本書を読んでいて最も驚かされるのは、バフェットが「現代ポートフォリオ理論(MPT)」に対して懐疑的であるという点です。
MPTとは、ノーベル経済学賞を受賞した理論であり、現在の金融商品の設計や、多くのファイナンシャルプランナー(FP)のアドバイスの根幹を成している「常識」です。
「リスク(価格変動)を分散によってコントロールし、効率的なリターンを目指す」というこの理論は、今や市民権を得すぎて「絶対の正解」のように扱われています。
しかし、バフェットはこれに異を唱えます。
なぜなら、MPTでは「リスク=ボラティリティ(価格変動の大きさ)」と定義しますが、バフェットにとってのリスクとは「資本が永久に損なわれること」だからです。
株価が激しく動こうとも、事業の価値が確かならばそれはリスクではない。むしろ安く買えるチャンスである。それが神様の哲学なのです。
「金槌を持つと、すべてが釘に見える」の罠
なぜ、多くの専門家はMPTのような複雑な理論を使いたがるのでしょうか? マンガーの言葉を借りれば、それは「金槌を持った人間には、すべての問題が釘に見える」からです。
- かっこいい響きの名前を持った理論
- ノーベル賞という権威
- 複雑な、数式とシミュレーション
これらの「立派な金槌(ツール)」を手に入れると、プロたちはそれを使いたくてたまらなくなります。 「お客様、この理論に基づくと……」と説明したくなるのです。
しかし、本書で語られるバフェットの投資判断は驚くほどシンプルです。
「良い投資というものは、複雑な計算をしなくても、見た瞬間に良いとわかるものだ」
ボラティリティや相関を計算機で叩いている時点で、それはもう「最高の投資」ではないのかもしれません。
結論:投資に必要なのは「数式」ではなく「哲学」
本書は、読み手を選ぶ本かもしれません。バフェットが生きた時代の背景知識がないと、筆者のメモ書きを解読するのは骨が折れるでしょう。
しかし、そこから浮かび上がってくるメッセージは明確です。
「投資の本質は、理論ではなく哲学にある」
誰もが信じている「権威ある理論」であっても、自分の頭で考え、違和感があれば採用しない。 私たち投資家に必要なのは、小難しい計算式を覚えることではなく、周りに流されずに自分の判断軸を持つ「胆力」なのかもしれません。
もしあなたが、「教科書通りの分散投資」に違和感を感じているのなら、本書のページをめくってみてください。そこには、あなたのモヤモヤを晴らすヒントが隠されているはずです。
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